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季節を彩る花ごよみ

季節を彩る花ごよみ(その3)…アジサイ

日本生まれ、外国育ちの“帰国子女”!?

青空の下ではもちろん、雨の日の風情も見応えのある「アジサイ」。花びらに見える部分は「萼(がく)」が発達した装飾花です。この萼が、中央の小さな花々を縁取るように並んでいる「ガクアジサイ」は、実は日本原産。万葉集にも登場するほど、古くから日本に自生していました。

「ガクアジサイ」を園芸種として改良したものが、手毬のようにぽってりとした形の「アジサイ」で「ホンアジサイ」とも呼ばれています。現在、アジサイと言えば一般的にはこのホンアジサイを指しますが、起源ははっきりしていません。「ガクアジサイが18世紀にヨーロッパにわたって品種改良され、日本に逆輸入された」という説や、「ガクアジサイが変異して自生していたものを改良した」という説があります。

アジサイは品種がかなり豊富。園芸品種を含めると2000種類以上もあるのだとか。西洋で品種改良された「ハイドランジア(西洋アジサイ)」も、日本にたくさん逆輸入されています。日本で生まれた花が外国にわたり、その後日本へ戻ってきた。そう考えると、まるでアジサイは“帰国子女”のようですね。

アジサイの語源は、集真藍(あづさあい)。藍色の小花が集まっている様子からそう呼ばれるようになり、やがてアジサイに転訛したと言われています。
ところで、漢字では「紫陽花」と書きますが、もともとこの漢字は唐の詩人・白居易(はくきょい)の詩に登場するものでした。本来は別の花のことだったのですが、その詩を見た平安時代の学者・源順(みなもとのしたごう)が、「紫陽花」はアジサイ(ガクアジサイ)のことだと思い込んでしまったそうです。そのまま「紫陽花」と書いてアジサイと読むようになり、勘違いからあてられた漢字は、現代まで受け継がれることになりました。

ギネス認定園や、海を思わせる名所も

平田村の「ジュピアランドひらた」の敷地の一角には、50,000㎡もの広々とした「世界のあじさい園」があります。名称の通り、世界にあるほとんどの品種を見ることが可能で、その数なんと825種類・約27,000株。平田オリジナルの品種も植栽されています。2018年には、園内に植栽されたアジサイの最多品種数がギネス世界記録に認定されました。見頃は6月下旬~7月中旬。

また二本松市の「高林寺」は、「あじさい寺」の名でも親しまれています。境内には約30種類・5,000株が斜面を覆うように植栽されており、「あじさいの海」と例えられるほどの美しさ。近隣の沿道にも約5kmにわたる「あじさいロード」があります。見頃は6月下旬~7月下旬。

このほか、福島市の「土合舘(どあいだて)公園(6月下旬~7月下旬)」、郡山市の「四季の里 緑水苑(6月中旬~7月中旬)」、伊達市の「くぼたあじさい公園(6月下旬~7月中旬)」、須賀川市の「古寺山白山寺(6月中旬~7月中旬)」など、福島県内各地に名所があります。ドライブがてら、“アジサイめぐり”を楽しんでみてはいかがでしょう。

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