季節を彩る花ごよみ
季節を彩る花ごよみ(その7)…ざる菊
古くから日本人とゆかりの深い菊の花
菊は中国原産の花。日本には奈良時代の終わりごろに観賞用・薬草として伝わり、江戸時代に入ってから品種改良が盛んにおこなわれるようになりました。
法律上で定められた「国花」ではありませんが、菊の花は皇室の紋章として使われており、またパスポートの表紙にも用いられていることから、菊は桜と並んで事実上の「国花」と認識している人が多いようです。ちなみに、鎌倉時代に後鳥羽上皇が菊を好んで身の回りの物に文様を取り入れたことから、後に皇室の紋章につながっていったのだとか。
また最近ではあまりなじみのない行事になってしまいましたが、桃の節句や端午の節句と並ぶ「五節句」の一つに、菊を楽しむ「重陽の節句」があります。さらに「枕草子」や「源氏物語」といった文学作品にも登場するなど、菊は日本人にとって古くからゆかりが深いことが分かります。
こんもりと半球状に咲く「ざる菊」
少し前は「仏花」のイメージが強い花でしたが、欧米で改良が加えられた洋菊も含めて様々な形や色の品種が増えており、菊がアレンジメントフラワーや結婚式のブーケなどに用いられることも多くなりました。
ところで「ざる菊」という種類をご存じでしょうか。これは半球状に咲く菊。洋菊のポットマムを品種改良したものと言われており、ざるを伏せたような形をしていることから、こう呼ばれています。
一株の大きさは直径50~100cmで、高さは約50cm。その一株に直径2~3cmほどの小さな菊が数千個も密集して咲いています。こんもりとした丸い形が、実にキュート!花色も白、赤、黄色、ピンク、紫など多彩です。
福島県内で「ざる菊」を観賞できるスポット
ざる菊は切り花ではなく、菊畑などで観賞するのが一般的。もともと神奈川県を中心に栽培されている種類ですが、福島県内にも一面に咲くざる菊を見学できる場所があります。
まずは田村市常葉町の「菊の里ときわ」。約3,000株も並んでおり、見応えいっぱい。見頃は10月下旬~11月中旬です。
ttp://mushimushiland.com/kikunosato
また、川俣町には約2,000株が植えられた「ざる菊の里」があります。見頃は同じく10月下旬~11月中旬。
https://www.town.kawamata.lg.jp/site/kanko-event/zarugiku.html
ざる菊が一面に咲き誇る様子は、可愛らしくて写真映えも抜群。ぜひ出かけてみてはいかがでしょう。
最後に、当社では下記の検査を行っておりますので、何なりとご用命ください。