ふくしま食紀行
ふくしま食紀行(その4)…郡山ブランド野菜
数百種類の中からたった1種類を選定
豊かな自然に恵まれた福島県は、農産物の宝庫。地域ごとに特色のある特産品を大切に育んでいます。それらの中から、今回は郡山の野菜をご紹介しましょう。
経済県都としてのイメージが強い郡山市ですが、実はミネラル分が豊富に含まれた保肥力の高い土地、清らかな水、澄んだ空気に恵まれており、農業に適した環境を持っています。特にお米は質・生産量ともに全国トップクラス。
この環境を活かし、郡山を代表するブランド野菜をつくろうと、2003年に熱心な地元生産者たちによって郡山ブランド野菜の選定が始まりました。まず安全性が大前提。そのうえで、市場向けする形の統一性や保存性の高さよりも、「本当においしい」品種であることを重視。選んだ野菜を「郡山ブランド野菜」として確立するために、栽培方法を統一し、勉強会も頻繁に開催して、品種や生産者によるブレが出ないようにしています。
現在は30数件の生産者メンバーが、これらの厳しい基準を満たした「郡山ブランド野菜」を手がけています。
2011年には、ブランド野菜に特化した「郡山ブランド野菜協議会」を発足。1年に1種類、郡山ブランド野菜が選定されています。なぜ1年に1種類ずつなのか。それは、いくつかの野菜を実際に育ててみて、その中から郡山に合うものを選んで登録しているからです。
野菜には、数百種という品種があるものも少なくありません。その中から、おいしさ、栄養価、郡山の土地や気候との相性などを検討し、さらに栽培方法を研究して1種類を選ぶのです。数百種類の中から、“目利き”と呼ばれるプロフェッショナルたちによって選ばれた、たった1種類のジャガイモやカボチャやホウレンソウ。選定に時間がかかるのも納得ですし、生産者たちの熱い想いも伝わってきますね。
万吉どん、佐助ナス…Who is it!?
郡山ブランド野菜の品種は、2023年5月現在で14種類。ユニークなネーミングも話題を呼んでいます。例えば「万吉どん」は、タマネギ。福島の農業に大きな功績を残した斎藤万吉さんの名前に由来します。「佐助ナス」は、その名の通りナス。生で食べても“さすけない”ほどおいしいことから命名されました。「ハイカラリッくん」は、夏に収穫される希少なネギ。格調高い“ハイカラ”なネギ(leek/リーク)の意味がこめられています。それぞれ味覚や栄養成分などの分析を数値化していて、おいしさは折り紙付き!
もちろん季節によって採れる野菜は異なります。これからの季節なら、郡山ブランド野菜認定第1号の「グリーンスウィート(枝豆)」や、生でも食べられるほど甘い「とうみぎ丸(トウモロコシ)」が登場するので、ぜひ食卓に取り入れてみてはいかが。
これらの郡山ブランド野菜は、おもに郡山市内の農産物直売所「愛情館」「あぐりあ」「ベレッシュ」などで販売されています。また、生産者と直接話せるマルシェでのお買い物もおすすめ。今年は11月まで原則として第2・4土曜日に、開成柏屋の中庭でマルシェが開かれるので、生産のエピソードやおいしい食べ方、上手な保存法なども聞いてみてはいかがでしょう。「あぐり市」「開成マルシェ」「表参道マルシェ」など、郡山市内で開催される市やマルシェにも定期的に参加しているので要チェックです。
郡山ブランド野菜
https://brandyasai.jp/
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最後に、当社では下記の検査を行っておりますので、何なりとご用命ください。
● 食品、土壌、水などに含まれる放射能濃度を測定する放射能検査
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