きく・ラボ!

職人の手仕事~伝統工芸

職人の手仕事~伝統工芸(その8会津木綿

夏涼しく冬暖かい、着るほどなじむ平織り木綿

素朴な風合いの縦縞模様が特徴の会津木綿。会津地方に長く伝わる伝統工芸品です。

その起こりは、さかのぼること400年以上前。天正年間に会津に入った蒲生氏郷が、会津の産業振興を目的として綿花の栽培を始めたことがきっかけと言われています。氏郷の前領地である伊勢松坂(現在の三重県)では、古来「松坂木綿」と呼ばれる綿織物の生産が盛んであり、その製織技術も会津に伝えられたと考えられます。

さらに江戸時代初期に会津藩主となった加藤嘉明が、前領地の伊予松山(現在の愛媛県)から織師を招き、伊予縞というデザインを会津に伝えました。やがて会津松平家の藩祖・保科正之が綿花の栽培を定着させ、藩士の妻女の内職や閑散期における農家の副業として機織りを奨励したことから、会津木綿は藩の特産品として広く知られるようになりました。

会津木綿は織りの工程も独特で、経糸(たていと)を小麦でんぷん液に漬けて固く糊付けし、緯糸(よこいと)を織り込んでいきます。糊付けされた経糸に細かな筋が生まれ、織り込まれた緯糸との間に空気の層ができることから、仕上がりは厚みのあるふっくらとした質感に。吸湿性・吸水性・保温性に優れており、夏はさらりと涼しく、冬は体温を保って暖かいという、1年を通して着られる優れた素材として注目されています。

また非常に丈夫で、着れば着るほど体になじんでくるため、古くから野良着(農作業着)として重宝されてきました。一般的な平織り木綿と比べると縮みにくく色落ちしにくいことから、自宅の洗濯機で気兼ねなく洗えることも嬉しい特徴と言えるでしょう。ただし初めての洗濯時には、他の衣類と分けて洗うのがおすすめです。

ファッション小物や雑貨、反物など幅広く展開

もともとは紺地に白い縞模様のシンプルな色合いが一般的でしたが、最近では多彩なバリエーションが展開されており、衣類はもちろん、バッグやストールなどのファッション小物、ブックカバーやスマホケースといった雑貨など、様々な製品に会津木綿が活用されています。反物やハギレも販売されており、それらを使って服や小物を手作りする会津木綿ファンも少なくありません。

見てホッとなごみ、手ざわりに懐かしさを感じ、身に着けて着心地の良さを実感する会津木綿。身近に一品取り入れてみてはいかがでしょう。なお会津木綿の柄をモチーフにしたポチ袋や一筆箋などの紙文具もあるので、ぜひチェックしてみてください。

【会津木綿の生地や製品が購入できるお店】

山田木綿織元 ※工場見学も可能
https://yamadamomen.com/

もめん絲
https://momenito.shop/

星幸衣服店
https://hoshiko-aizu.jp/

●HARAPPA(はらっぱ)
https://www.harappaaizu.com/

●IIE(イー)
https://iie-aizu.jp/

 

【会津木綿モチーフの紙文具】

福鳥商店街
https://www.fukunotori.shop/product-group/2

 

最後に、当社では下記の検査を行っておりますので、何なりとご用命ください。

● 食品、土壌、水などに含まれる放射能濃度を測定する放射能検査
 しくはこちらから