福島が北限となった植物

周囲の環境と、そこに暮らす生物や植物には、密接なかかわりがあります。ここでは、環境の変化の指標となる植物や動物、自然現象を紹介します。
近年は気候条件の変化等によって、様々な動植物の「北限」が、さらに北に移動しているともいわれます。双葉郡広野町が、「みかんの北限」とされるようになったのもその一つです。
ここでいう「みかん」は、冬みかん、温州みかんのことです。温州みかんは、温暖、かつ日当たり、風当たり、水はけが良い斜面の地形を好みますが、柑橘類の中では比較的寒さに強いともいわれます。かつては、茨城県の筑波山麓が北限といわれていましたが、近年では栽培技術の進歩や気候の変化によって、埼玉県でもみかん作りが行われています。市場に出荷する「農業生産」としての北限は、埼玉県の寄居町風布・小林地区です。観光農園としてのみかん栽培は、栃木県や群馬県でも行われるようになっています。
福島県の広野町は、冬の平均気温が10度をこえる温暖な気候で、「東北に春を告げるまち」をキャッチフレーズとしています。かつて、ある町民がみかんの苗木を植え、数年後に実がなったことをきっかけに、昭和60(1985)年、町民全戸にみかんの苗木を配布しました。それ以来、大切に育てられ、現在は町内いたるところでみかんの木を見かけるようになりました。また、町では同じ時季に、役場の南西、海の見える高台約30アールの敷地に、みかんの花咲く実りの丘の実現に向けて、みかん畑を作りました。毎年11月下旬には町内の園児などにより、みかん狩りが行われます。
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